Kさんは「後でいいや」「後でやろう」が口癖です。
書類の提出や得意先への電話連絡など、業務はいつもギリギリです。
出勤の際に利用するバスや電車も、発車間際に乗るという有様です。
そんなある日、いつものようにバスに乗ると、思いがけず渋滞に巻き込まれました。
<普段はすいているのに>と思うと、なおさら苛立ちが強まりました。
バスの横をパトカーや救急車が走り抜けていき、前方で事故が起きたようでした。
<もう少し早く家を出ていれば>と思っても後の祭りです。
結局いつもより三十分以上も余計に時間がかかり、始業時間に間に合いませんでした。
得意先との大事な商談にも、Kさんだけ欠席という始末です。
上司からは「君はいつも行動が遅い。これに懲りて早め早めに行動しなさい」と
叱責され、反省しきりのKさんでした。
それ以来Kさんは、書類の提出も出勤時間も、早めの行動を意識するように
なりました。
周囲からの信頼を取り戻すために、懸命に職務に取り組んでいます。